| 問題Ⅲ 次の(1)~(6)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1・2・3・4から一つ選びなさい。 |
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(1)私は最近、外国へいく機会に何回かめぐまれ、諸国の鉄道に乗ってみている。風景や乗客はもとより、車両の構造や鉄道運営の流儀(注1)など、なにからなにまで、ものめずらしいことばかりで、おもしろくてたまらないけれど、外国の鉄道の味を知ってしまったら、日本の鉄道はつまらなくなるかというと、けっしてそうではない。外国での鉄道旅行のおもしろさは、異邦人(注2)としてのおもしろさであり、日本のそれとは、味わい方の立場が違うのである。外国の鉄道に乗りながら、日本の鉄道への郷愁(注3)を感じることがしばしばであったのも、そのためであろう。
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(2) 外山滋比古(とやましげひこ)氏は、「象は鼻が長い」というタイトルで二重主格を扱った日本語文法論の本が、書店で童話の棚に入れられてしまった話を紹介している。
このように、誤って不適切な分類項目に入れてしまうと、検索(注1)できなくなる。分類作業を他人に任せている場合、この種の事故は、頻繁に発生する。
自分でやっていても、錯誤で誤入する場合がある。正しい項目をいくら探しても、目的の資料は出てこない。しかも、誤って入れたのだから、どこに入ってしまったかは、見当もつかない。そこで、すべての項目を探すようなはめ(注2)になる。
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(3)次の文章は男女平等に関する国民の意識調査の結果について述べたものです。
20歳以上の人に男女の地位の平等感に関する面接調査を行った。[法律や制度上]、[家庭生活]、[社会通念(注1)・慣習・しきたり]において、それぞれ男女が感じる平等感を聞いたところ、優遇(ゆうぐう)次のことがわかった。[法律や制度上]は、女性の約55%が「男性の方が非常に優遇されている」(注2)または「どちらかといえば男性の方が優遇されている」と考えており、「平等である」と考える女性は30.8%にとどまる。また[家庭生活]においては、男性の方が優遇されていると感じる女性が[法律や制度上]より増加するが、同様に感じる一男性は全体のほぼ半数である。さらに、[社会通念・慣習・しきたり]においては、「男性の方が非常に優遇されている」または「どちらかといえば男性の方が優遇されている」という意見が、男女とも70~80%を占めている。
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(4)アイヌ(注1)の人たちと自然との関わりは、一言でいうと「共存」である。「尊重」といってもいいかもしれないが、「支配」や「破壊」といった概念とは無縁(注2)の関わり、関係を持つ。人々は、 自然界からたくさんのものを得る。さまざまなものを取る。取るといっても奪い取るのではなく、神様から受け取るのだという考えを持つ。盗み取るのではなくて受け取るのである。だから恵みを受けるとか、授かるという、神様を意識しての言い方が多い。
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(5)自然と芸術との関係は、決して単純ではない。一般に、「自然を写し、再現さすもの」と考えられている美術一特に絵画一の場合でさえ、そうだった。それというのも、ひとつには人間がすでに「自然の一部」であり、しかも「自然に向って対立し、それを解釈する立場にいる存在」だからで、「自然」は決してあらゆる人間に同じものとして立ち現われるのではない。そうである以上、「自然を再現させる」とか「自然を忠実に写す」とかいっても、それはそれを行う芸術家の「自然」をどうみるかということときり離しては、あり得ないわけです。
(吉田秀和『人生を深く愉しむために』海竜社による)
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(6)下のA~Dは・それぞれア、イ、ウ、エのどこかに入る文です。
子どもはその発達の途上、二つのことばの獲得を慧られる。 ↓ (ア) ↓ (イ) ↓ (ウ) ↓ (エ)
A 私たちおとなのことばは、こうした二つのことばの重層性において(注1)成り立つ。
B 一つはいわゆる・ことばの誕生、ともよばれる、乳児期から幼児期(注2)にかけての、あの親たちを喜ばせてやまぬことばである。
C このことを無視したことばや言語についての論議は、十分な深さにいたらないままに終るのでないかと思われる。
D そして今一つは、子どもが学校時代を通して、新たに身につけてゆくことを求められることばである。
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(岡本夏木『ことばと発達』岩波書店による)
(注1)重層性:いくつも重なっていること (注2)乳児:あかちゃん
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